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「ミュージカル」と「音楽劇」の違いって何?

2023.9.5

 皆様、暑い日が続いていますがいかがお過ごしでしょうか(このセリフ使い過ぎでしょうか)? 先週末、県民会館で音楽劇「精霊の守り人」が好評の内に終了しました。さて、県民会館では今年も春先から「DADDY」に始まり、8月の「アニー」、11月17日・18日の劇団四季「クレージー・フォー・ユー」、同じく11月23日宝塚花組公演と、ミュージカル公演が目白押しです。「精霊の守り人」の公演に先立って、「音楽劇って、ミュージカルとどこが違うの?」という声をお聞きしました。ここでその違いについて、ちょっと調べてみました。

 音楽劇は一般的に、セリフと芝居を中心にお話が展開していき、メインはあくまでお芝居で、歌や踊りは演出の一部とみられていることが多いようです。セリフと演技を中心にストリーが展開していき、歌とセリフがはっきりと分かれている印象です。極端にいえば歌を割愛してもストーリーが成り立つ感じです。

 一方、ミュージカルは歌と踊りがストーリーの展開になくてはならない要素になっています。セリフが歌のみで構成されている場面も多く、主人公の思いを歌で表現することにより、より観客の心に響く演出になっています。皆さんも、心に残るミュージカルを思い起こすときに、代表的な歌のメロディーと歌詞を思い浮かべられることでしょう。(逆に音楽劇の中の歌を覚えていられる方は少ないのでは?)

 さて、私が子どものころ初めてミュージカルを見たのは映画の中で「サウンド・オブ・ミュージック」でした(年がばれますか?)。オーストリアの大自然の中で主人公のマリアが歌うオープニングソング、子どもたちにドレミを教える「ドレミの歌」、祖国への愛をうたう「エーデルワイス」等々、歌によってストーリーと主人公たちの心を説得力を持って観客に語り掛けてきますよね。何年か後、アメリカで舞台を見た時も新たな感動でしたし、ザルツブルグに行って、ミュージカルに登場したのと同じ山を見た時は、思わず「サウンド・オブ・ミュージック」を口づさんでしまいました。8月の「アニー」の公演後のアンケートでも、何度もご覧になっているお客様からも、新たな感動だったとの感想をたくさんいただいたのもうなづけます。

 ということで、ミュージカルはお芝居、歌、音楽、舞台装置等々、舞台芸術の様々な要素がお互いになくてはならない関係で組み合わされて、お客様に感動を届ける究極の舞台芸術の一つと言えるのでしょう。ぜひ、県民会館の今後の公演でお会いできるのを楽しみにしています。                               (館長)

(写真はロンドン、ウエストエンドのミュージカル「ハミルトン」を上演しているヴィクトリア・パレスの外観です。館長が昨年コロナ後に久々に見たミュージカルです。2015年オフブロードウエィ、ブロードウェイから始まって2017年にはロンドン・ウエストエンドで、6年後も熱狂的な人気でした。)

 

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